TSMヘッドコーチインタビュー 「コーチングについて」

今回はLCSキャスター陣のJatt、KobeとAzaelによる、TSMヘッドコーチのParth Naiduさんのインタビューを記事化してみました。

本動画はこちら↓

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からどうぞ。

 

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Jatt: Parth、今日は来てくれてありがとう。このセットアップは常に作ろうとしていたんだけど、君がTSMの練習試合のせいで多忙すぎて大分時間が掛かってしまった。今回のインタビューではコーチングについて諸々質問していくつもりで、まず一つ目の質問なんだけど・・・、

 

 

Q.1  あなたにとって”LoLのコーチ”とはどういう点で評価しますか?

 

Parth:個人的に、”LoLのコーチ”に必要な能力は4つあると思っています。

一つ目は、

・ゲームの知識。コーチをする人は大抵の場合コーチする前から相当なゲーム知識を持っていて、そして実際にプレイヤーをコーチングする過程においてもそれは成長していきます。

二つ目は、

・成長マネジメント。プレイヤーの成長に纏わる練習試合や、優先的に上達するべき分野を管理する能力です。

三つ目は、

・選手のフィジカルケアとメンタルケア。全面的に選手を健康な状態で維持する能力です。

そして四つ目は、

・選手達とそのプロゲーミング組織における影響力。どれくらいの権力を一個人として持っているか、という分野もコーチングにおいて重要なファクターになります。

 

 

 

Q.2 NAチームのコーチ達はその4つの分野を上手くこなせていると思いますか?

 

Parth:NAでは、この4つの必要科目を完全にこなすコーチはまだ存在していないと思います。そのため、NAのチームは複数のコーチをそれぞれの科目に用意してることが多いですね。

チーム環境によっても、より役立つコーチや役に立たないコーチなども存在していると思います。

たとえば、ルーキーの多いチームではまず第一にゲーム知識が豊富なコーチを優先するべきですし、ベテランの多いチームでは質の高いインフラや正しいメンタルケアなどをしてくれるコーチを用意するほうが効果的だったりします。

すべてのチームが他とは違ったコーチングをしていると思いますし、それぞれが他のチームからも学ぼうとしてます。

 

 

 

Q.3 ピック&バンを選手達と協力して組み立てるのもLoLのコーチとして重要な能力ですが、それはどれぐらいコーチとして優先度が高めですか?

 

Parth:プロ試合でピック&バンにコーチが付き添いとして義務付けられた時、ライオットは多分コーチに責任感を持たせたかったんだと思います。ですが個人的には、そこまでコーチはピック&バンにおいて権力を持たなくてもいいと思っています。

私はピック&バンフェーズでは、プレイヤーの意見や好みなどの情報を読み取って、そういった意見を尊重しながらまとめ役として最終決断を下す役割をしています。NAのコーチの中でも主張することが低いと自負していますが、それでもこれがチームにとって最善な行動だと自分は感じています。

大体の場合、コーチよりも選手達個人のほうがチーム構成に関する理解や、どういうピックをすれば勝ちに繋がるかなどの感性が高いので、実際にピック&バンでのコーチの責任や要求されるゲーム知識というのはあまり高くはありません。

 

 

 

Q.4 ピック&バンが終わった後、一分間ほどコーチと選手に準備時間が設けられていますが、その一分間ではどのような自前準備をしていますか?

 

Parth:ピック&バンが終わった後は、試合前に必ず一つのチェックリストを選手全員と通します。このチェックリストの内容は主に:

・最序盤のゲームプランの再確認。

・どのレーンがプレッシャーを持っているか、どのレーンにリソースを割くべきかの再確認。

・自分と相手の勝利条件の再確認。

・集団戦フェーズをどのようにプレイするべきか(TPで背後を取るべきか、真正面から5v5をするべきか、誰を優先的にキルするべきか、等)。

そして自分チームの構成や相手チームの構成などで一言、注意喚起しておくべきことがあれば、それもこの一分間の間にチームと意思疎通しておきます。

たとえば、相手チームにエリスと序盤から強くてスノーボールしやすいトップレーナーがいる場合、自分のトップレーンがターゲットされていることが丸分かりなので、当然チーム全体でそれを理解して、カウンタープレイを常に考えるべきです。

コーチは試合が始まってしまったらできることは何もないので、この一分間にできるだけ選手に対するアドバイスやゲームプランの再確認などを凝縮しようと頑張りますね。

 

 

 

Q.5 他のスポーツなどではコーチと選手が試合中にも頻繁にコミュニケーションを取り続けますが、LoLでは一つの試合を終わらせてからでないと選手達と連絡を取れませんよね。それが通常のスポーツコーチングと、LoLのコーチングとの大きな違いですが、それを踏まえて、伝統的なスポーツコーチングからLoLのコーチングのために、参考にしたモノなどはありますか?

 

Parth:私はあまり伝統的なコーチングを参考にしてはいませんね、何より前TSMコーチのWeldon Green氏から学んだことを大事にしています。Jattさんの言う通り、LoLは他のスポーツよりも試合中にコーチ持てる影響力というのが低めではあります。他のスポーツではコーチが選手に幾度となく指示し続けて、知識面でもメンタル面でも重荷を背負うことが可能ですが、LoLのコーチが試合後の休憩からまた新しいピック&バンフェーズまでにできることはあまりにも少ない。これではいくらコーチがゲーム知識などで優れていても、最終的には選手達自身に試合結果の大部分が委ねられます。

そのため、Weldon氏が私に教えてくれた重要なポイントとは、選手達が試合中に自立した考えを持って行動できるようにするように育成することです。たとえ試合の途中で予想していなかった事態になり、今まで予定していたゲームプランを曲げざるを得なくなった時でも、選手達が臨機応変に対応できるように彼らを育むべきだと思っています。

たとえば、ドラフトの段階ではボットレーンを育てることを重点にしていたものの、トップ側のマップで想定外に有利を作れた場合、より簡単に勝ちを狙えるトップにリソースを費やし始めるべきです。そういったショットコールを選手自身ができるようになるのが他のスポーツと比べてもLoLでは重要だと思います。

 

 

 

Jatt:Parthさん、ありがとうございました。席から外れる前に何か一言、言いたいことなどはありますか?

 

Parth:インタビューに誘ってくれてありがとう、とても楽しかったです。またいつか同じようなセットアップで出来るといいですね!

 

以上がParth氏のインタビューでした!コーチングの裏側で起こっている事情を覗ける、個人的には面白いインタビューでした。

 

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