WCSの大いなるイコライザー、アーデントセンサー

今回はESPNのWCSに関する記事を翻訳してみました。

元になった記事はこちら↓

http://www.espn.com/esports/story/_/id/20936706/great-equalizer-ardent-censer

からどうぞ

 

 

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中国、武漢市。そこが今のLoL界の中心となって、世界中を魅了している。


 

 

Worlds二日目、度重なるサイドレーン周辺のミスプレイによってバロンを取られ続け、チームとの連携が取れてないタワーシージを繰り返し、多くの時間を浪費してFnaticImmortalsに対して得たものは余りにも少なかった。

 

そして試合は50分、全員フルビルドの領域に突入し、今まで作り上げてきた大きなリードを水に返されたFnaticのADC、マーティン”Rekkles”ラーソンは、一瞬の希望を見てImmortalsのミッドレーナー、ユージン”Pobelter”パークのタリヤにステルスから奇襲を試みる

 

トゥイッチのアルティメットを発動して、更にはフラッシュで追いかけるも、Rekklesの中ではPobelterにゾーニャが存在するという事実が抜けていた、あるいは頭の片隅にありながら、もう後がないと踏んだのかもしれない。

 

フラッシュで追いかけたのが仇となり、Rekklesは逃げる術を失う。Pobelterは窮地を逃れるためにゾーニャを発動し、すぐさまPobelterのバックアップに向かったImmortalsのADC、コーディ”CodySun”サンにフラッシュで距離を詰められてRekklesを逆にキルする。

 

こうして50分間に渡った試合は、今までチームの為に死力を尽くしてきた6/0/2の、相手ADCと200CS差を作り上げたトゥイッチの、最初で最後のミスプレイによって幕を閉じた。

 

今のWCSでは、このような試合展開、そして幕の閉じ方がスタンダードになりつつもある。初日のEDG対AHQEDGのミッドレーナーScoutがチョガスのQをフラッシュ出来ない凡ミスをし、その1つのミスプレイからEDGは53分間の死闘に敗北した。

 

同じ日に繰り広げられたTSM対FWでも、戦いは54分にまで長引き、プレイヤー全員がフルビルドになった後に一度のにらみ合い、たった一度のDoubleliftによる素晴らしいプレーで相手のADCをアサシンすることに成功しTSMに勝利を収めた。

 

 

全員がレベル18、フルビルドになり、デスタイマーがそのまま片方の破滅を意味する頃、ワンミス、ワンプレイによって試合の全てが左右される。

 

これがWCSの新しいスタンダード、勝ち方になりはじめている。今のメタに則ってお互いに最良を尽くした結果、戦いは40分50分に長引き、一つの集団戦、小さなピックですら試合は終わる。

 

 

アーデントセンサー


 アーデントセンサーがもたらすミッドゲームからレイトゲームのADC強化性能は凄まじく、もしセンサーを持たないチームがそれまでに有利を持っていたとしても、センサーを持ったチームに対し一度でもミスを犯してしまい、そのまま試合が長引いてしまった場合には勝ち目が極度に薄くなる。

 

Cody Sun:このワールドのパッチでは、アーデントセンサー×ハイパーキャリーの構成が覇権をずっと握り続けると思う。その影響で、トップとジャングルにタンクを置くのが最良にもなっている。

 

そうしてお互いにスケーリングを待つ構成をドラフトした時、試合はすごく簡単にレイトゲームにもつれ込む。そしてデスタイマーが1分を超え始める頃に、どっちが先に間違いを犯すかの、極端に単純化されたゲームになる。

 

今のメタに忠実なドラフトをするのならば、スケーリング性がピカイチな5人を選ぶことになるだろう。それはもちろん序盤の脆さと引き換えに得るもので、相手にとっても付け入る隙になる。

 

けれどもチーム達はサポートロールに一切センサー系以外のチャンピオンを選ぼうとしない。アーデントセンサーが余りにも強力すぎる故に。

 

トップ、ジャングル、ミッドの内でならある程度は序盤に強い構成を選べるものの、ボットレーンは必ずと言っていいほどセンサーサポート×ハイパーキャリーで埋まる。

 

ここを手放すとなると、本当に後がなくなってしまう。そのリスクを背負おうとしたチームは未だかつていない。(一度アリスターがピックされ、アイバーンが代わりにセンサーを提供するドラフトも存在はした)

 

Smoothie:もしセンサーサポートに対してアリスターなんかで刃向かうのなら、まずボットレーンを必ずスノーボールさせないといけない。そしてそのアドバンテージをミッドレーンを壊す為に使う。

 

試合展開を少しも遅めたらマズいし、一度でもミスプレイをしてしまえば相手の巻き返しの起点となり、資金差が五分に戻ったらもう勝ち目はない。

 

そして彼らを唯一アンロックするチャンピオンであるカリスタはファーストバンフェーズにおいてバン率100%を誇り続ける。

 

WCSのメタが固まりつつある今、プレイヤー達はこのメタに対応できるか否かが試され始めている。

 

 

試される適応力


 

LCK決勝戦のドラフトを覚えている方々はいるだろうか。パッチは7.15、アーデントセンサーに対するナーフやタンクジャングラーアイテムの値上がりが適用される前、言ってしまえば”センサーサポ・タンクジャングル全盛期”なパッチである。その頃からAfreecaはレリックシールドADCを先取りし、センサーサポ+ハイパーキャリーADC、他メガタンクというレイトの理想構成を作り上げていた。

 

そんな中LongzhuGamingが最終戦にドラフトした構成とは、完全なるアーリーゲームのドミネートだけを狙った、ジェイス構成。

 

ジェイス、タリヤ、そしてケイトリンスレッシュ。三つのプッシュするレーンをドラフトし、ジェイスをスノーボールさせることを重点に置き、序盤にプロアクティブに動くことでLongzhuはLCKの王者となった。

 

そんな歴史を持つ中、LongzhuのADCであるPrayはWCSのインタビューで、これが最良の選択ではないと認めた

 

Pray:現在のボットレーンに重点が置かれるスケーリングメタでは、序盤にアドバンテージを手放してでも、レイトゲームにもつれ込ませて勝つのが一番真っ直ぐで、確実な勝ち方になっている。

 

恐らく今までLongzhuがやってきた、トップをスノーボールさせて短時間で試合を終わらせる戦略は通用しづらくなるだろう。

 

PrayのサポートであるGorillAはこうも述べた。

 

GorillA:今のアーデントメタでは、チームの一員で誰よりも重要なのはたぶんADCになっている。ADCが上手ければ試合に勝てるし、平凡止まりなら危うい。

 

今までスタープレイヤーがADC以外だったチームは苦戦を強いられると思う。

 

 

そんな環境の中でも、少なくない数のプレイヤー達はこのレイトゲームメタに刃向かう意思を見せてきた。EdwardGamingは彼らのホームグラウンドで、序盤の圧力を持って王者SKTを屠る一歩手前までたどり着いていた。

 

 

EDGがドラフトした構成は、序盤中盤にスノーボールすることに特化したルシアン構成。ルシアンをアンロックするために序盤のガンクが強いレクサイを選び、AD過多になるチーム構成を丸める為にランブルを選択。

 

ミッドゲームまでは有利を保てるものの、ミッドのルシアンを活かす為にドラフトしたレクサイ・ランブルともレイトゲームになれば相手のジャーヴァンチョガス、二人のメガタンクに集団戦の貢献度では絶対に敵わない。レイトゲームのフロント対フロントで始まる集団戦では、EDGの勝ち目はほぼ存在しない。

 

EDGの序盤は、好調すぎるぐらいのキックオフで始まった。何度もミッドレーンのFakerをレクサイのガンクによって制し、ルシアンをスノーボールさせることに成功したEDGは10Kのゴールド差をミッドゲームに作ることに成功。

 

ホームグラウンドのファン達の熱い声援と共に、EDGの勝利は眼前かと思われた。しかしSKTは追い詰められながらもずっとファームを続けて、密かに逆転の隙を探し続けていた。

 

そして試合時間の29分に、Wolfの完璧なイニシエートが炸裂。レイトゲームに一歩足を踏み込んでるSKTのチーム構成はあまりにも集団戦において強力すぎた。

 

2アイテム+センサーバフをもらったトゥイッチがフリーファイア、ラカンとジャーヴァンのイニシエートに合わせたオリアナのAOEコンボ、そして不沈艦のチョガス。

 

10K差を付けられてもなお、SKTはレイトゲームに近づくことで資金差をものともせずに大きな5v5を制し、そして試合をそのまま畳んだ。

 

この試合のインパクトは視聴者側にも、プレイヤー側にも大きな影響を与えた。あるいはこの試合がWCSにおけるスノーボール構成への最後の一撃になったのかもしれない。

 

プレイヤー達はアーリーゲームドラフトをする時、今まで以上にプレッシャーを感じるようになり、これからもルルやジャンナはラカンがバン漏れしていない限りは常連ピックになるだろう。

 

もし3人ともバンされた場合には、カルマやモルガナ、ナミといったティアが一つ下がるものの、それでもアーデントセンサーをビルド出来るチャンピオンが選ばれる。

 

結局のところ、2017のWorldChanpionSeriesでは、アーデントセンサーから逃れることはできないのである…

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7件のフィードバック

  1. 匿名 より:

    アーデントセンサーが試合時間を無為に長引かせるガンになってるのは全くの同意だけど
    それとEDG vs SKTを同列に語るのは流石に無理があるだろ…
    いくら強いとは言え10kゴールド差とそれに伴う視界差を埋める力は無い
    単純にEDGが試合を畳む度胸が無く、またSKTが上手かっただけ

  2. 匿名 より:

    EDG vs SKTやTSM vs FWみたいに面白い試合はあれど、やはりWorlds Patchにアーデントを残してしまったのはひどい過ちかな…。
    ハイパーキャリー思考のせいで他レーンもそれに耐え得る、もしくは拒否するピックになってるのが一番残念だね。それだけに先日のナサスピックは興奮した。

  3. 匿名 より:

    俺はアーデントセンサーメタもそれはそれで楽しめてるから気にしないな。どんなメタでも文句は出て来るし。
    去年もメイジサポメタだったけどそれに対するカウンターとしてMFサポートみたいなのも出てきたし、今年もナサスがピックされたりして面白いよ。

  4. 匿名 より:

    EDGとSKTの試合はEDGはトゥイッチってピックで
    場所を確認できない限り一気に押し込むのができないのが大きかった。
    センサーメタはBOT序盤からの仕掛けが少ないのがちょっとね……
    仕掛け甲斐があるのはエズピックくらいか。

  5. 匿名 より:

    「誰が流行の戦略を一番うまく扱えるか」の競争になるのは今までと変わらないし
    50分ゲームでしょーもないミスで終わるのなんて有象無象のチームでは当たり前
    EDGが負けたのはセンサーのせいじゃないしどうしてもセンサーにすべてのヘイトを集めたい無理がある内容だと思う

  6. 匿名 より:

    個人的に記事の内容はそのとおりだなって感じた
    top jgにタンク置くって言ってもサポがengageタイプかpeelタイプかで試合のスピードは大分変わると思うし、sktが上手くしのげたのもEDGのサポがjannnaだったからってのはあると思う。今思うと、あの構成相手ならレートゲームまでしのげる自身がピックの段階であったんだろうな

    見ててつまらないメタじゃないけど、50分の試合とかって最後までどちらが勝つかわからないドキドキがある反面、見てて結構疲れるし、良いのか悪いのかわからないわ

  7. 匿名 より:

    EDGが負けたのはあれだけハードCC持ちが相手にいるのに
    スノーボールを確定させたのに例のシーンで欲張って前出た中にジャンナがいたからで
    生きてさえいたら出し切ったネズミにアデセンザヤが互角まで持って行けてたかもしれない
    最低でもモンスーンを発動できてさえいればアデセン入りレクサイがもう1回打ちあげに行けてQを入れ切れたかもしれない

    アデセンが有るか無いかかだけで戦局に影響を与えるのは間違いないしあれはジャンナがフラッシュアウト出来てたらもうちょっと結果は違ってたと思うよ
    あそこでSKTが勝てたのは当然CCを完璧にチェインできるチームの力があったのもあるけど、多少じゃないレベルで運が良かった

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